BPRの手法を活用した行政改革の取組みを後押し

名古屋市 様
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名古屋市役所本庁所在地:名古屋市中区三の丸三丁目1番1号
人口:2,330,376人(2025年3月1日)

本取組みについて
自治体では、今後生産年齢人口が減少していく中において、持続可能な行政運営や市民サービスの向上を目的に、業務の自動化・省力化等により、職員が注力すべき業務に集中できる環境づくりを進めています。
名古屋市では、行政改革の取組みを推進するために、全庁的に行政改革の意識を浸透させ、職員が自ら改革を進められるように、各局から1~2課を対象にBPRに取り組みました。
業務概要
BPRは、業務プロセス全体を見直し、最適化することを指します。単なるICT導入でとどまることなく、業務の本質的な課題を捉え、効率的かつ効果的に改善をすることが重要です。
自治体業務のアウトソーシングに豊富な実績を持つDNPコアライズは、BPRの手法を用いたコンサルティングを通じて、名古屋市の全庁的な業務改革を支援しました。
実施期間 2024年4月1日~2025年10月31日
実施業務数 73業務(25所属×原則3業務)
支援内容 業務フローの可視化、詳細調査・業務分析、改善施策の検討
※「令和6年度における業務改革(BPR)の取組みについて」はこちら(名古屋市ホームページ)
→
https://www.city.nagoya.jp/somu/cmsfiles/contents/0000185/185237/R6BPR.pdf
BPRの取組みを通じて
名古屋市総務局行政改革推進課のご担当者様にインタビューし、この取組みを振り返っていただきました。
全庁的なBPRを開始した背景を教えてください
大原様:本市では、令和6年度から業務の自動化・省力化等により、職員が注力すべき業務に集中できる環境づくりの推進を目的に、全庁的なBPRを開始しました。
本市におけるBPRの取組みについては、DXだけを目的としたものではなく、あくまで行政改革の取組みの一つとして、業務のあり方も含めた抜本的な見直しを目的として取り組みました。

BPRを進める中で、苦労した点はありましたか
大原様:BPRに取り組む目的は、あくまで職員の事務負担を軽減し、注力すべき業務に集中できる環境を整えることですが、業務のやり方を変えるためには、どうしても一時的に通常業務とは別の負荷が大なり小なりかかることになります。
その前提の中で、各所属にいかにこの取組みに対してポジティブな印象を持って取り組んでもらえるかが、取組み初年度の一番の課題だったと感じています。
業務改革を進めていくにあたっては、前向きに取り組んでもらえるか否かが、最終的な成果に大きく関わってくると思っていますので、取組み初年度にいかに前向きな印象を持ってもらえるように進めることができるかという点を意識して進めました。そのためにまずは、各所属の負担感を少しでも軽減するために、スケジュールの調整を柔軟に対応しました。
BPRにおいて、業務ごとの具体的な改善策を検討するためには、どうしても数回にわたるヒアリングを実施する必要があるため、そのヒアリングの日程調整に可能な限り柔軟性を持たせることで、各所属の繁閑差をできるだけ考慮したスケジュールで進められるように心掛けました。
また、提案された改善施策の中で、保有するツールを使ってできるものについては、可能な範囲でデモやサンプルを示すなど、"負担が軽減する"ことを具体的に実感できるよう各所属との伴走に心掛けました。
DNPコアライズに対する印象を教えてください
大原様:BPRの取組み初年度にDNPコアライズ様にご支援いただいたことは、非常に心強かったと感じております。
スケジュール調整につきましても、本市各所属の意向にできるだけ沿うようご配慮いただいたと思っていますし、業務改善の効果の実感についても、改善策をご提案いただく中で、少しでも具体的なイメージが湧くような工夫を業務ごとに考え、各所属に伝えていただきました。
そのように、本市における本取組みの趣旨や、取組みの進め方、重視したい点や注意したい点などを共有し、同じ方向を見て、終始丁寧にご対応いただいたことは非常にありがたく、そのおかげでわれわれのイメージしたように進めることができました。

BPRを通じて、将来的に実現したいビジョンについてお聞かせください
大原様:令和7年度においても引き続き分析し、見直しの方向性を定めていく業務もございますので、DNPコアライズ様と一緒に丁寧にヒアリングを進めながら、本市におけるBPRを推進していきたいと考えています。
本市においては、BPRの取組みを全庁的な行政改革の取組みの一つに位置付けて実施しており、この取組みを通じて全庁的な行政改革に対する機運の醸成やBPR手法の浸透を進めています。将来的には、各所属が自発的にBPRに取り組むことで、職員が注力すべき業務に集中できる環境を整え、市民サービスの向上につなげていきたいと考えています。
担当コンサルタントのコメント
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