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千葉県 習志野保健所 様 窓口対応を含む事務処理集約の実現|センター化によるエンゲージメント向上

【後編】「事務処理」からの解放が、職員の誇りと組織の活力を生む
~習志野保健所に聞く、リモート窓口浸透と「本来業務」への回帰~
千葉県習志野保健所 習志野健康福祉センター

千葉県 習志野保健所 様

地域保健の広域的、専門的かつ技術的な拠点として保健所を設置し、地域の健康を支える多様な取組みを展開されています。
具体的には、健康危機管理体制の確保、生涯を通じた健康づくり、感染症対策(新型コロナウイルス、結核、エイズなど)、難病対策、精神保健福祉対策、そして成人・老人・母子保健対策など、多岐にわたる重要な施策を推進されています。

実施概要

令和7年度、千葉県が2つの保健所を対象に先行スタートさせた「難病助成事務センター(以下センターと称する)」への事務集約。本記事は前編・後編の2部構成でお届けします。前編(センター構築編)に続く後編となる今回は、実際に現場で事務を移管し、新たな体制で県民と向き合っている習志野保健所の天野様と、過渡期の7月まで保健所へ応援に入られていた県疾病対策課の井下様にお話を伺いました。

  • 県職員のご所属は2026年3月時点。

高齢者にもスムーズに受け入れられた「リモート窓口」の裏側にある現場の工夫と、リモート特有の課題を乗り越えた集約時の工夫。
そして、膨大な事務作業から解放されたことによって見えてきた自治体職員としての「働きがい」をはじめ、専門職が本来の力を発揮できる組織づくり、および人材定着への手応えに迫ります。
また、保健所の技術次長から、「複雑な事務を集約してもらったことで、現場の職員が安定して本来業務に集中できるようになった」と、組織の機能強化への高い評価が寄せられています。

  • リモート窓口:各保健所などの窓口に、専用の通信端末を設置し、離れた場所にいるセンターの専門オペレーターが、画面越しに県民の方からの相談対応や、書画カメラを用いて申請書類の記入案内など手続きのサポートを行う仕組みです。

この記事はこんな自治体職員様におすすめ

・出先機関(窓口)との連携に課題を感じており、双方の業務負担を減らす「新しい窓口のあり方(リモート窓口など)」に関心がある方
・職員や委託スタッフの負担感を認識しており、事務の集約を通じて組織全体の「働きがい」向上や離職防止を実現したい管理職様
・事務の集約化が現場(出先機関)にどのようなメリットをもたらすのか、リアルな実感や効果を知り、全庁的な業務改革のヒントを得たい方

千葉県習志野保健所様、千葉県健康福祉部疾病対策課様
インタビュー

1. 手探りの過渡期を支えた、現場の創意工夫

DNP

リモート窓口の立ち上げ当初、過渡期ならではの苦労もあったかと思います。7月まで保健所の窓口へ応援に入られていた井下様、当時の様子はいかがでしたか。

井下様
(県 疾病対策課)

当初はどんな機器が届き、どこに設置するのかもわからない手探り状態でした。機器が届いてから、県民の方が使いやすく、かつプライバシーに配慮した設置場所を検討しました。完全な個室は難しかったため、従来のカウンターに段ボールなどを使って手作りの目隠し枠を作るなど、現場の皆さんと一緒に工夫を重ねていきました。

天野様
(習志野保健所 事務職)

私たちも、県民の方が安心して使えるよう、パソコンの画面にのぞき見防止フィルターを貼り、「のぞき見防止フィルター装着中」とテプラで案内するなど、きめ細かな配慮を心がけました。
カウンターに設置したことで、県民の方が操作に困って立ち上がった時にはすぐに私たちがサポートできる、絶妙な環境が作れたと思います。

リモート窓口
リモート窓口 画面拡大

2. リモート窓口の「リアル」。対応時間は延びても、集約化でトータル効率化へ

DNP

実際に対面で対応する場合とリモートで対応する場合とで、違いや課題はありましたか?

井下様

正直なところ、画面越しのリモート対応では、「ここの欄に書いてください」といったように、物理的に紙を指さして伝えることができない分、対面の場合よりも1件あたりの対応時間が延びてしまうという感覚があります。
しかし、各保健所の窓口には、常にひっきりなしに県民の方がいらっしゃるわけではなく、合間には待機時間が発生します。
そのため、リモート対応によって1件あたりの対応時間が多少増えたとしても、複数の保健所窓口における「空き時間」がセンターのオペレーターに集約されることで、トータルで見れば、対応人員の最適化や業務の効率化が図られると想定しています。

千葉県 疾病対策課 井下様

3. 高齢者も迷わず利用。定着した「新しい窓口の形」

DNP

高齢者の方にとってリモート窓口のハードルが高いのではという懸念もありましたが、現在は非常にスムーズに活用されていますね。

天野様

はい。最初は不安もありましたが、お顔を写すカメラと手元の書類を写す書画カメラの2台があることで、画面向こうのオペレーターとのコミュニケーションが取りやすく、画面のUIもわかりやすいため、皆様安心してご利用いただいています。専門オペレーターにすぐつながるため、「待たされることがない」という点でもご好評いただいています。

4. 事務からの解放がもたらした「サポートへの余力」と「ワークライフバランス」

DNP

難病事務がセンターへ移管されたことで、天野様ご自身の働き方ややりがいにはどのような変化がありましたか?

天野様

以前から、県民の方からお電話でお礼を言われることがあり、それに自治体職員としてのやりがいを感じていました。ただ、繁忙期になると事務処理に追われ、他の職員を手伝う余裕が全くありませんでした。今回、事業が移管されて自分の事務負担が大幅に軽減されたことで、保健師さんたちのサポート(会場設営やメール確認など)に回れるようになり、県民の方がより申請しやすくなるようなチェックリストを作成するなどの取組みができるようになりました。残業が減ったことで自分自身の勉強や生活の時間を確保できるようになったのも大きな変化です。

千葉県 習志野保健所 天野様

編集後記

事務の集約化と業務委託することによる真の価値は、生み出された時間によって「職員の働きがい」が向上することにあります。千葉県様の事例では、事務負担から解放された現場の皆様が自ら工夫を重ね、本来の業務や周囲のサポートに注力できる環境が生まれました。保健所の技術次長からも「本来の業務に集中できる体制が整った」との声が寄せられています。
保健師などの専門職が「県民の命と健康を守る」使命に没頭し、誇りを持って働ける環境は、組織の活力を高め、専門職の離職を防ぎ、住民サービスの向上へとつながります。
DNPは、自治体職員の皆様の「働きがい」と「ウェルビーイング」の実現に向けて、現場の課題解決に深く寄り添い伴走してまいります。

株式会社DNPコアライズ
山本

  • 当記事は、2026年3月時点の情報です

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